赤面2

電車で寝ることが習慣化したのはいいが、あんなとんでもない失敗をするとは思わなかった。

いつもと違う路線を使っていたときのこと。
始発だったため端の席にもたれかかるようにして寝ていた。ここまではよくある話。
だんだん混んできたなぁなんて思いつつウトウトと。
最近の電車は鉄のパイプではなく板状の仕切になっているのでもたれかかりやすい。
昔はよくパイプの高さが合わず寝る位置に苦労してたっけ・・・

板状の仕切りもサービス向上の流れに乗ってか、よく考えられてる。頭までゆったりもたれられるように高くなってたり、あまり窮屈にならぬよううまい具合に窪みがあったり、素材をやわらかめにしたり・・・

車内無線LANを装備してるとか、振動を少なく、静かになったというようなことについ目が行きがちな世の中だが、こういうささやかな快適さに鉄道各社の愛情を感じて嬉しくなる。
そんな幸せに浸って心地よくまどろんでいたのでした。



んっ!?

そんな車両に乗ってたっけ?最新の車両とは無縁の路線だぞ。


その時気付きました。私の隣には最新の板状の仕切りどころか、懐かしのパイプの手すりがありました。
柔らかな乗客サービスは幻想でした。
ドアのそばに立っていた人のお尻に頬っぺたを押し付けて寝ていたのでした。

ごめんなさい〜!
逃げたい気分でした。派手に動くと明らかに怪しいし…
迷った挙句

二度寝